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「イハナシの魔女」をクリアしました

はじめに

本日イハナシの魔女 をクリアしました。

5 月ぐらいから奥さんと一緒にこちらのゲームのプレイを開始し、少しずつ進めていました。
奥さんがあまり乗り気でない事が多く、なんだかんだ 9 月になってしまい、最後は待ちきれず自分だけでプレイしてクリアしました。

この記事では、イハナシの魔女をプレイした感想をまとめます。

あらすじについて

公式サイトを参照ください。

というか、ゲームをプレイしましょう(ステマ)!

ストーリー構成について

ストーリーは「アカリ編」「保険販売員編(紬編)」「リルゥ編」の 3 パートに分かれていました。

最初のアカリ編をプレイしていたころは、「島の住民の悩みを解決していくお話なのかな…?」と想定していました。

しかし、保険員販売編・リルゥ編とプレイしていくうちに、宗教・島の文化・異世界に関する「怪しいうわさ」がどんどんお話にあがってきました。

このあたりは「ひぐらしのなく頃に」など、島や村特有の「やばい習慣」が出てくるなという感じです。

比嘉 紬が親近感が湧いてかわいい

保険員販売編に出てくる、比嘉 紬のキャラクター性がとても良かったです。
というのも、自分に共通する部分が多く存在したためです。

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公式サイトより

紬は仕事や人付き合いがうまく行かず、あらゆることに対して自信がない女性でした(どうして自信がないのか、はストーリーの後半で明かされます)。

その結果、自己啓発本を大量に読み、それらをノートにまとめて「自己啓発本に書かれていることを徹底的に守る」行動を取っています。
そこに自分の意思はなく、「自己啓発本に書いてあるから」という理由で、常識的に考えるとおかしな行動を多く取ります。

ganyariya も自分の意思が弱く、自己啓発本に頼ることが多くあります。
自分に自信がないから、どうすればいいのかわからないから、自己啓発本に頼ってしまいます。

これらの「自分の意思が弱く」「自己啓発本にかかれていることを正とする」のが自分に似ていて、紬というキャラクターに親近感を覚えていました。

だからこそ、保険員販売編のラストで自分の意思を持って行動したところに感動しましたし、自分も自分のやり方を見つけないとなと思いました。

また、親近感以外においても

  • スタイルがいい
  • かわいい
  • お酒を飲むとダメダメになる
  • すべてを包み込むお姉さん

という自分が好きな要素がたくさん詰まっていて、とても好きなキャラクターでした。

テーマについて

本作のテーマ(プレイヤーに伝えたいこと)は「不幸にあっても挫けずに抗うこと」「人生でやるべきことを見つけること」かなと感じました。
(アフターコンテンツにおいても、作者のメッセージにでもこれらのことが示されていました。)

本作は西銘 光とリルゥのボーイミーツガールです。
様々な困難や友人と出会いながら、お互いのことを理解し、お互いに惹かれ合っていきます。

ここで、「様々な困難」が、本作では困難すぎるのです。

不幸に抗うこと

西銘 光とリルゥはそれぞれが出会う前に、別々の異なる不幸にあっています。
とくに、光はこの不幸によって

  • 自分の人生なんてどうでもよい(やりたいことなんてない)
  • 他の人のきもちがわからない

状態になっていました。

この時点で光とリルゥは不幸にあっているのに、リルゥ編でさらなる不幸に徹底的にみまわれます。
しかも、この不幸に抗う方法はなく、「運命」付けられたものだったのです。

しかし、光はこれら不幸に負けず、不幸に抗い、自分の意思をもつようになりました。
リルゥのために行動し、またそれに共感した仲間たちも光のため、リルゥのために力を貸します。
登場人物全員が、運命付けられた不幸に抗うのです。

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でも、不幸に理由がないなら、それは運命としか言えない。

不幸になにかしらの理由があるのであれば説明がつきます。
しかし、なにも理由がなく不幸にあっているのであれば、抗えないもの、すわなち運命、です。

紬を含む仲間たちはこの運命を否定しようとしており、とても好きなシーンです。

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この世界に奇跡はない。
誰もそれを用意しなかったから。

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不幸を許すな。
運命を許すな。
抗え。
戦え。

不幸という不幸、運命という運命を受け入れていた光が、リルゥのためだけに不幸に抗う、運命を否定します。

ゲーム最初の光にはありえない考え方であり、ボーイミーツガールにおける主人公の成長でとても好きです。

あんたはどうしたいの?

あんたはどうしたいの?」とリルゥは徹底的に登場人物たちに問いかけます。
アカリにも、光にも、紬にもです。
リルゥにはやりたいことが明確に存在し、光にはやりたいことが明確になかったのです。

しかし、作中のイベントを通してリルゥは自分のやるべきことがわからなくなり、一方で光はリルゥを助けること・生かすこと、というやることを見つけます。

リルゥという守りたい存在があるからこそ、光はやりたいことをみつけられたのです。
そして、不幸に抗ったのです。

最後に

本作は「不幸に抗うこと」「運命を否定すること」「やるべきことを見つけること」をテーマを、沖縄を舞台としたボーイミーツガールで表現した作品でした。

非常に面白く、最後のリルゥ編は手が止まらず一気にシナリオを読んでしまいました。

まだ自分も 26 才なので、作者の方が対象としている「若者」にぎりぎり入りそうです。
(定年まで 40 年もあるので…)

リルゥに「ganyariya はどうしたいの?」と聞かれても答えられるように、エンジニア活動をがんあっていこうと思います。

ぜひ皆様もプレイしてみてください。